犬のトイレのしつけをドッグトレーナーが教える!ほめてしつけるファントレーニングとは

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フレンチブルドッグ「うた」の飼い主で本メディアの管理人。 フレブルというトラブルの多い犬を育てながら、困った時にネットで検索するも、どのサイトも同じ事しか書いておらず、あまり役に立たない事に気づきました。そこで、犬を飼っている方、獣医さん、ドッグトレーナーといった犬との触れ合いがある方だけで、犬の飼い主にとって本当に役立つ情報を発信したい!という想いで「犬の教科書を作ろう」を発足。

犬のトイレの失敗の原因とは?

トイレのしつけチェックポイント1|犬にとって快適なトイレ環境か?

①犬の寝床とトイレは離れているか

犬は一見汚れなど気にしないように思いますが、実はとても綺麗好きな動物です。そのため、寝床がトイレの近くにあると臭いなどが気になって失敗してしまう子もいます。

②犬のトイレの近くに柔らかい布(カーペットなど)を置いていないか

トイレを覚え始めた子はトイレシートを足の感触で覚えていることが多いです。そのため感触が似ているカーペットが近くにあると、トイレを間違えてしまう可能性が高くなります。

③犬のトイレを人の視線が集まるような場所に設置していないか

なかなか想像しづらいかもしれませんが見られていると集中してトイレができません。トイレをちゃんとしているか気にしてしまう気持ちはわかりますが、犬がトイレに集中できる場所を考えてあげましょう。

トイレのしつけチェックポイント2|トイレの失敗で怒ってはNG

ついつい「なんでこんなところにしちゃうの!」や、失敗した場所を見せながら「こんなところでトイレをしてはいけません!」と怒ってしまいますよね。
いたずらでトイレをしている子には効果がある場合がありますが、まだ覚えていなかったり覚えたての子だった場合、怒られている理由を間違えて理解してしまいます。
いくつかの例をあげると、

トイレをしている最中に怒られてオシッコやウンチをしたこと自体を怒られていると勘違い

→トイレをすると怒られてしまうので隠れてオシッコやウンチをするようになってしまいます。

粗相してしまった場所に連れていって怒る

→まだ覚えていない子は、なぜ飼い主が怒っているのか理解できません。意味もなく怒られていると思うと飼い主に萎縮してしまう。
など、トイレトレーニングを怒って教えると愛犬にも飼い主にもデメリットがあります。

いずれも犬の叱り方に問題があるんです。
犬の叱り方はトレーニング以上にスキルが必要だったりします。
間違った叱り方を繰り返していると、愛犬との間に信頼関係が産まれなかったり、
愛犬が飼い主の言葉に萎縮をしてしまう様では犬にとっても飼い主にとっても幸せなことではありません。

そこで、紹介したいのが、犬のしつけでおすすめなファントレーニングです。
ファントレーニングはトイレのしつけに限らず、犬のしつけに使われるトレーニング方法です。
では、ファントレーニングを少し詳しく見て行きますね。

愛犬をほめて楽しくトイレをしつける「ファントレーニング」とは

そのままの意味です「ファン=楽しい」「トレーニング=訓練」
人も犬も楽しく覚えようというのがファントレーニングです。

犬のしつけに効果的なファントレーニングの方法とポイント

愛犬にとって楽しいこと、つまり嬉しいことはなんでしょうか。

多くの犬たちは褒められる事・おやつを食べることではないでしょうか。

トイレを正しく出来たときには少し大袈裟と思うほど褒め、オヤツを与えてあげましょう。

重要なのはタイミングです。

犬は起こった出来事をすぐに忘れてしまいます。
気付いたらトイレに成功していて後から褒めても、
愛犬にはなぜ褒められているのか伝わりません。

トイレを成功させたら即ご褒美を上げて褒めてあげましょう。

そうすることで、
「ふんふん、ここでトイレをすると良い事があるんだな」と少しずつ学習していくわけです。

犬は月齢+1時間はトイレの我慢ができると言われています。
ご飯を食べた後やお水を飲んだあとは時間をみてトイレに出してあげましょう。

また、ファントレーニングは失敗の数を極力減らして褒めて覚えさせたいので、
トイレを出す時は囲いをつけたトイレにいれて、トイレに集中させてあげましょう。

そのとき『ワンツー』などのトイレの合図となる声掛けをしてあげると
『ワンツー』の言葉を聞くだけでトイレしてくれるようになるので楽です。

ダックスやコーギーなどの胴長な犬は前肢だけトイレに入っておしっこをしまい失敗しちゃう子もいるので、囲いをすることでそういった失敗も防げますね。

なぜファントレーニングは効果的な犬のしつけ法なのか

上記でも少し触れましたが、叱って覚えさせると
飼い主に萎縮してしまったり間違った解釈で覚えてしまったりします。

もちろん、叱らなければいけないこともあります。

ですが、叱ることは褒めることより難しいです。

体力も使いますし、技術も必要です。

飼い主は叱ることで精神的に疲れますよね。

間違った技術で叱ってしまい、
愛犬自身を恐怖心や萎縮でお利口さんになってほしくないですよね。

その点ファントレーニングはタイミングさえ合っていれば、
技術はさほど必要ありません。

犬からしても褒められて楽しんで出来るので、
飼い主をもっと好きになります。

トイレのしつけでよくある相談

愛犬にトイレの教え方が分からない

根本的にトイレトレーニングの仕方を分からないといった飼い主さんからの相談は多いです。
わたしの話でよく出てくるクレートは、トイレを我慢させるのにも最適です。

犬は寝床を汚したくない動物なので、
クレートのように狭い空間(落ち着ける空間)ではトイレを我慢します。

もし、四六時中いつでもトイレが出来る状態だと、
いつ成功して、いつ失敗してるのか把握しきれません。

そのため犬にトイレを我慢させてこちらのタイミングで
トイレさせてあげるのが1番失敗も少なく成功を褒めることが出来ます。

トイレを出すタイミングは大きくわけて3つです。

朝起きて1番、
ご飯食べた2.3時間後、
お水を飲んだ2.3時間後です。

このタイミングで囲ったトイレの中に愛犬をいれてあげて『ワンツー』の声掛けをしてあげます。

しばらくはポカンとしているかもしれませんが、声掛けを続けてあげてください。

クルクルと回って下の匂いを嗅ぎ始めたらトイレの合図です。
しっかり出来たら褒めてオヤツをあげましょう。

5分ほど経ってもしなければ、その30分後ぐらいにまた連れて行ってあげましょう。

失敗したときは無視が一番です。怒らず構わず、片付けを行ってください。

肝心なのは『出来た時に褒めること』です。

散歩中しかトイレをしようとしない愛犬のトイレのしつけ

怒られた経験がある犬や綺麗好きな犬は外でしかしないことも多いです。
雨の日やホテルに預けたときに室内で出来ないと困りますよね。

そういった愛犬にはまずトイレしやすいように水や水分の多いオヤツをあげましょう。

尿意が出てくる2.3時間後に、同じく囲ったトイレに放置します。
『トイレは室内でしちゃダメ』と思っているは中々しないので、
30分ほど中に入れといて大丈夫です。

外でしたおしっこを少しトイレシートに染み込ませて
囲いの中に置いておくのも尿意を誘うのには効果的なケースもあります。

マーキング癖があり色んなところにおしっこをしてしまう

まずマーキングとはおしっこをすることで自分のテリトリーを示す行為です。
位置が高ければ高いほど上書きが出来るので
片足をあげて匂いがする場所と同じところにおしっこをする子が多いです。

こちらは家中を自由に行き来できるオス犬に多い相談です。

幼いうちに(生後半年ぐらい)で去勢をしておくと、
こういったテリトリー意識が薄くなるのでマーキングも少なくなります。

成犬の場合は仔犬同様、我慢させてからトイレをすると
小出し出来なくなるので効果があります。

トイレのしつけ成功体験談

わたしがペットホテルに務めていたときの話です。

キャバリア・キングチャールズ・スパニエルの子は、ホテルに預けるとトイレが出来ず
膀胱炎になってしまうことがお悩みでした。

この子はシャイな性格で、ホテルに泊まると
緊張と不安からトイレが出来なくなってしまうようでした。

なので泊まる前に何回か立ち寄ってもらって、
4.5時間預かり遊ばせてお水飲ませて
クレートで待機してもらったのちにペットシーツまで連れていく作戦でした。

さらに、テンションが高いと尿意が来やすい子だったので
名前を呼びながら走ってトイレまでいきリードでクルクル回して尿意を促していました。

初めはもちろん緊張しているのでトイレをしてくれることはありませんでしたが、
何度か繰り返して行くうちにクルクル回るとおしっこしたくなってきて、
飼い主さんが迎えにきたタイミングでその嬉しいテンションのまま
ペットシーツの上でクルクルさせると、おしっこするようになってくれました。

この時はおしっこすると飼い主さんがとても喜んで
その子を大いに褒めていたのでオヤツは使いませんでしたが、
その喜ぶ飼い主さんをみてキャバリアの子もとっても嬉しそうだったのが今でも印象的です。

トイレトレーニングに限ったことではないですが、根気が必要です。

褒めること・叱らないことを頭においてトレーニングを繰り返せば必ず成果は出ます。

愛犬と一緒に楽しくトイレトレーニングを行いましょう。

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