
フラットコーテッドレトリバーの概要・歴史
フラットコーテッドレトリバーは、イギリス原産の犬種で、水場でも陸上でも活躍できる、獲物の回収犬として使われてきました。ニューファンドランド、セッター、牧羊犬、スパニエル系の水中作業犬などを祖先に作出されたと考えられています。
ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーに人気を奪われ、一時は絶滅寸前まで数を減らしました。愛好家たちが繁殖につとめ、現在も一定の人気を保っています。

フラットコーテッドレトリバーの性格
フラットコーテッドレトリバーは、フレンドリーで楽天的な、優しい性格をしています。楽しいことを好み、あまり人見知りもせず、誰とでも陽気に遊びたいタイプです。ラブやゴールデンは2~3歳くらいになると落ち着いてくることが多いですが、フラットコーテッドは老犬まで無邪気さを残すといわれています。
フラットコーテッドレトリバーの種類(色やタイプ)
フラットコーテッドレトリバーの被毛の色は、ブラックかレバーのどちらかです。骨格的に細身のタイプと、がっしりとした骨太のタイプがいますが、これは系統の違いによるものです。
- 光沢のある美しい毛が密集してはえている
- 耐水性のアンダーコートがある
- 尾は短くて平たい。また、ふさ毛がはえている
- まっすぐに伸びる四肢はしっかりとしていて、少し長めのふさ毛がはえている
フラットコーテッドレトリバーの値段・価格相場
フラットコーテッドレトリバーは、15~20万円くらいで販売されることが多いようです。
血統や月齢によって価格は変わりますが、毛色による価格差はないようです。
ペットショップではあまり見られないため、ブリーダーから譲ってもらうオーナーが多い犬種です。
フラットコーテッドレトリバーのしつけのしやすさ
フラットコーテッドレトリバーは、賢く、社会性や協調性、状況判断力に優れ、人に訓練されることも好みますので、しつけはしやすい犬種といえるでしょう。
ただ、陽気で遊び好き、やんちゃな性格が大人になっても残ることから、犬の飼育初心者は少々手こずるかもしれません。

やんちゃではありますが、賢い犬種なのでしっかりとしつけをすれば良いペートナー関係は構築できるのではないでしょうか!
フラットコーテッドレトリバーの寿命
フラットコーテッドレトリバーの平均寿命は、8~10歳くらいといわれています。
他のレトリーバー種と比較しても、平均的な長さといえるでしょう。
フラットコーテッドレトリバーの飼いやすさ
フラットコーテッドレトリバーは、頭が良く、陽気でやんちゃ、遊び好きで、飼い主に従順なのはもちろん、子供や他の犬、知らない人とも仲良くできる、有効的でしつけのしやすい犬種です。人間が意図的にストップするまで遊び続けるほどの運動量があり、それに付き合ってやれる体力があるアクティブな人に向いています。
子犬っぽい落ち着きのなさが大人になってからも長く続くため、初心者の方は手を焼いてしまうこともありますので、プロのトレーナーにお願いするのもいいかもしれません。
フラットコーテッドレトリバーのブラッシングや抜け毛などの処理
フラットコーテッドレトリバーは、ゴールデンレトリバーと比較して抜け毛は少ない傾向です。名前にもなっている平滑毛を美しく保つには、最低でも2日に1回はブラッシングしてやりましょう。
フラットコーテッドレトリバーの散歩
フラットコーテッドレトリバーは、水陸両用、泳いだり走り回ったりするのが大好きです。毎日1時間以上の散歩を朝夕2回はしてあげましょう。リードで歩く散歩だけではなく、ドッグランで走らせたり、水場で遊ばせたりしてやると喜びます。
フラットコーテッドレトリバーの室内で飼うにあたって気になること
フラットコーテッドレトリバーは、飼い主と常に一緒にいることを望んでいますので、室内での飼育が向いています。やんちゃで活動的、身体も大きいため、指示すればすぐに入れるサークルを用意しておくと安心です。足腰のために、床や階段には滑り止めを施しておきましょう。
フラットコーテッドレトリバーの子犬の時の大きさや体重
フラットコーテッドレトリバーの子犬は、生後2か月で3kg、生後4か月で8kgくらいまで育ちます。比較的個体差の大きい犬種ですので、成長後のサイズは両親犬を参考にします。
フラットコーテッドレトリバーの成犬の時の大きさや体重
フラットコーテッドレトリバーの成犬の大きさは、体高56~62cm、体重25~36kgです。スタンダード(犬種標準)上ではこのサイズが理想とされていますが、個体差が大きい犬種です。
フラットコーテッドレトリバーの吠え声の大きさなど
フラットコーテッドレトリバーは、賢く、堂々としているのであまり無駄吠えの多い犬種ではありませんが、遊んでほしかったり、甘えたいときなどに要求吠えをする傾向があります。
犬が何を要求しているのか理解するのはもちろんですが、子犬の頃からの正しい社会化とトレーニングを行い、うまくいかないようならばプロのトレーナーに犬の訓練を依頼するだけでなく、飼い主も一緒にトレーニング方法を習うとよいでしょう。
フラットコーテッドレトリバーの餌について
フラットコーテッドレトリバーはしばしば胃捻転を起こすことがありますので、食後の運動は避けるようにしましょう。
誤食も起こりがちですので、室内飼いで留守にするときは、サークルに犬を入れておくと安心です。
普段からサークルに入ってほしい時に入れるよう、しつけておくとよいでしょう。
フラットコーテッドレトリバーのかかりやすい病気
フラットコーテッドレトリバーがかかりやすい病気は、先天的な股関節疾患、胃捻転、腫瘍、皮膚疾患などがあります。
また、骨の癌にかかりやすい犬種でもあるので、飼い主さんはその辺を意識して注意深く様子をうかがってあげると良いでしょう。
係りやすい病気が多い犬種ですので、血統がきちんと確認できるブリーダーから犬を入手することが大切です。
フラットコーテッドレトリバーってどんな犬?まとめ
フラットコーテッドレトリバーは、ラブやゴールデンの人気には及ばないものの、日本国内でも一定の人気を保っている犬種です。
陽気で無邪気な性格が老犬になるまで残り、頭が良くてつきあいやすい性格は、パートナードッグとしての資質十分です。アクティブに犬と一緒にアウトドアライフを楽しみたい飼い主さんにとって、最高の相棒になってくれる犬種でしょう。
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特に、犬の涙やけや食糞でお困りの飼い主さんの話は良く耳にします。
解決の糸口として参考になりましたら幸いです。
今回はフラットコーテッドレトリバーの紹介です。
頭蓋部と口吻部とのラインが境界線がなくフラットになっているのが特徴のフラットコーテッドレトリバーですが、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーが人気になってからは、一時絶滅しそうな時期もあった犬種です。
その後、ユーモラスで社交的な性格が飼い主にも人気を呼び、再びガンドッグとして飼われる様になっています。
フラットコーテッドレトリバーは、骨のガンの好発犬種で発生率がやや高いので、飼い主さんは注意が必要になります。