はじめに
シェットランド・シープドッグ(略称「シェルティー」)を街で見かけたことはありますか?中にはシェルティーのことを名犬ラッシーと同じ犬種「コリー」だと思って見ている人もいるかもしれません。確かに、シェルティーの血統の中には遠い昔のコリーケンスの血も混ざっていると言われており、「似たようなもの」なのかもしません。
私は偶然シェルティーという犬種に出会い、その性格や容姿にすっかり惚れ込み、今2匹目と3匹目の2頭と暮らしています。そんな私が見ていると、コリーとシェルティーはやはり全然違うのです。この記事を読んで、シェルティーと暮らすことの楽しさを少しでも多く伝えられればと思います。
シェットランド・シープドックのルーツと習性

シェットランド・シープドックは運動神経が高い
シェットランド・シープドッグ(シェルティー)はイギリス・スコットランド地方のシェットランド諸島原産の犬です。
とても寒いこの地方で、シェルティーは牧羊犬として羊などの家畜を統率・誘導していました。
その為、状況判断能力に優れ、運動能力の高さと服従能力の高さには定評があります。
我が家のシェルティーも、小さな頃はベランダで爆走し、気づいたら勢い余って壁を走っている!なんてこともありました。
また、投げたおもちゃをキャッチする遊びも得意で、
どんな素早い動きにでも瞬時に反応し、ほとんど取り落すことはありません。
特別に練習などしなくても、生まれた時から得意なのです。

このようにとても運動能力の高い犬種なので、散歩以外にも室内でよく遊ぶことや、休日に体を思い切り動かせるような場所に連れていってあげるとも大切です。
シェットランド・シープドッグが吠えやすい習性を理解して社会性を育てる大切さ
一方、牧羊犬の習性が人間と暮らす中で不利に働く場合もあります。
それが「吠えやすいこと」「特定のものに反応し、噛む(または噛もうと)すること」です。
牧羊犬として働く中で、吠えることは重要な仕事の一つでした。
その為、特に家族以外の来客や、玄関のチャイムの音などに吠えやすい性質があります。
また、牧羊犬として家畜を統率する際に、家畜のかかとを軽く噛んでいた習性が残り、素早く動くもの(自転車や人の足など)に噛み付いてしまうケースもあります。
我が家の二頭は特に「声」への反応が強く、玄関チャイムや掃除機の音など、特定の音を聞くとスイッチが入ったように吠えてしまいます。
また、来客が来てみんなで席についている時も、家族以外の人が立ち上がって動こうとすると、その足めがけてすっ飛んで行き、もとの場所に戻るよう吠えたり、噛みつきに行く真似をしたりします。
ただし、これらは全てのシェルティーに必ず起こることではありません。
むしろ、このような習性がわかっているからこそ、子犬の頃からの家族以外の人や犬と交流をしたり、様々な場所についれていって色々な音や動くものに触れさせること(社会化を行うこと)で予防できるのです。
子犬の頃のこの社会化の経験によって、例えば近くのドッグランにいったり、犬同伴のショッピングに行ったり、はたまたキャンプに出かけたり・・・愛犬と一緒に外出を楽しめるようになります。
逆の体験談になってしまいますが、我が家の愛犬は車に慣らすのを忘れてしまい、今でも車移動の時は心臓がドキドキして緊張し、可哀想な思いをさせてしまっています。
少しでも怖いものや苦手なものを減らしてあげたいなと思いながら暮らしています。
シェットランド・シープドックの容姿とお手入れ

シェットランド・シープドックの大きさ・体重は?
シェルティーの平均的なサイズは[体長 35.5~37.0センチ / 体重 9~11kg]となっています。
しかし、街でシェルティーに出会う度に大きさや体重は様々だなと感じます。実際、我が家のシェルティーは一匹は体重5kg、二匹目は9~10kgです。一匹目は特別小柄な子を選んだわけではなく、偶然骨が細く、ブリーダーさんもびっくりされていました。
シェットランド・シープドックの毛色の種類
また、シェルティーの大きな魅力の一つでもあるのもが「毛」です。ライオンのように立派な首回りの毛と、風にさらりとなびくダブルコートの毛。毛色の種類は現在5種類が正式に認められ確立されています。
・トライカラー
ブラック、ホワイト、タン(茶)の3色から成る。
・セーブル
鮮やかな茶色の毛と白が混ざった毛のもの。又は茶色の中に黒い毛が混ざったもの。
・バイブラック
ブラックとホワイトの毛から成る。
・ブルーマール
ブルー(青灰色)、ホワイト、タン(茶)の3色の毛を持つもの。
この毛色のシェルティーの中には、目はブルーという珍しいものもいます。
・バイブルー
ブルー(青灰色)とホワイトの2色から成るもの。
以上の5つになります。
シェルティーの中でもブルーマールは、注意が必要です。
ブルーマール同士を交配は禁止!悪徳ブリーダーに注意を!
その毛の美しさから人気があり、高値で取引されることが多い為、悪質なブリーダーの中には、ブルーマールの毛の雄とブルーマールの毛の雌を交配してブルーマールの子犬を繁殖させているケースがあります。しかし、ブルーマール同士の交配では遺伝的異常を抱えて生まれてくるケースが多いため、ブルーマール同士の交配は禁止されています。ブルーマールの子犬の購入を検討する場合は、必ず両親の犬を見せてもらうことをお勧めします。
シェットランド・シープドックのブラッシングとシャンプーについて
また、どの毛色の子を迎えても、こまめにブラッシングをしてあげたり、時にはシャンプーにつてれ行ってあげることをお勧めします。
我が家も、ブラッシングするだけで毎回毛がごっそり抜けますが、やはりブラッシングの前後で毛の艶が違うことを実感しています。
また、シェルティーは寒さに強くなるために、外側の毛(オーバーコート)の内側に柔らかい毛(アンダーコート)が密集して生えています。
その為、家でシャンプーしてもなかなか皮膚まで洗いきれないことが多いのです。
我が家も普段は家で洗うことが多いのですが、少なくとも半年に1回は専門のトリミングサロンでシャンプーしてもらっています。
普段お願いしているトリミングサロンは、毎回シャンプー後に肌の様子を教えてくれるのですが、特に夏の暑い時期は汚れが取りきれずに、肌が赤くなり炎症を起こしかけていたと言われたことがあり、酷くならずによかっとた胸をなでおろした経験があります。
シェルティーと暮らすこと
シェルティーの性質や容姿を中心に紹介して来ましたが、結論としてシェルティーはお手入れやしつけが欠かせませんが、一緒に暮らしていてとても楽しい相棒になること間違いなしです。
今まで3匹のシェルティーと一緒に暮らしてきましたが、そのどの子も「人間と一緒にいること」「人間と一緒に何かをすること」を好み、それ故、いつも気がつくと私の目が届く範囲で過ごしています。
私が彼らを見守っているのか、彼らが私を見守ってくれているのかわからなくなるくらいです。
怖いものや苦手なものは各自色々ありますが、家族と一緒の時は本当に家族を慕って寛いで過ごしています。
何より家族が大切なのです。
そんな、家族を大切にし、まるで家族を見守ってくれているような存在、それがシェルティーの最大の魅力だと感じています。


にわドッグトレーナーのシェルティーに対する愛情が伝わってきますよね^^
シェットランドシープドッグと言えば、
ライオンの様な立派な毛並みと愛くるしい顔の表情が浮かびます。
ダブルコートでかつ毛の長さもあるので、シャンプーやブラッシングにかかる手間は短毛の小型犬に比べると大変だと思いますが、犬ってこの手間がかかる事も含めて愛せる動物だなと感じています。我が家のフレブルうたもアレルギーを持っていたり、麻酔に弱かったりと心配事もあるのですが、飼い主として最大限大切に育てる覚悟でいます。
そういう気持ちにさせてくれる愛犬とのくらしの楽しさや素晴らしさは、犬を飼ってみて初めて知った事でした。
にわドッグトレーナーには、いつかわが家のフレブル「うた」とも遊んでもらいたいです!