犬の食糞を直すしつけ方法|愛犬がうんちを食べるのはなぜ?体に悪いの?

ABOUTこの記事をかいた人

千葉県船橋市を中心に、ドッグトレーナー・ペットシッターのBandeを立ち上げあ活動するかたわら、フリーのトレーナーとして、同じく船橋にある犬の総合施設(ホテル、学校、保育園)のスタッフとしても所属。 数年前から動物愛護先進国であるドイツの動物保護施設へ足を運び、現地のドッグトレーナーとも交流。長年の夢だったイギリスの牧羊犬競技会を見に行く事を2017年に実現。 「しつけにお困りかたはもちろん、特に困ってはいないけど、もっともっといろんな事を教えたい!という方も、お気軽にトレーニングをお申し付けください。」
うたパパ
犬の食糞が直らなくて困っている飼い主さんはとても多いと思います。
我が家のフレブルうたも、毎回ではないのですが、食糞が直りません。

なぜ犬は自分のうんちを食べてしまうのか?
食糞を直すにはどんなしつけの方法があるのか?
そもそも犬はうんちを食べても体に害はないの?
犬の嫌いな味がするスプレーやキャベツ、パイナップルが有効って聞くけどホント?

など、犬の食糞に関するしつけ、対処法について
ドッグトレーナーの豊富な経験から教えてもらいましょう。

なぜ犬は食糞(うんちを食べる)をしてしまうのか?

犬が自分の糞、ないしは他の動物の糞を食べてしまうことは際立って異常な行動だと勘違いし、かなり嫌悪感や焦りを感じてしまう飼い主さんもいらっしゃるようですが、仔犬の時期やたまに起こることであれば、悩む必要はありません。

犬が食糞をしてしまうと考えられる理由をいくつかあげてみましょう。

犬が食糞(うんちを食べる)をしてしまう理由

  1. たとえ自分の糞であってもその犬にとって興味をそそる匂いであれば食べたくなることがよくある
  2. 食糞をする余裕があるほど、その犬のそばに糞が残っている時間が長い
  3. (言い換えれば、食糞しやすい状況で飼い主さんが犬から目を離している時間が長い)

    この二点が、しっかり犬の食事管理ができている飼い主さんのもとにいる犬に起こる食糞行動の原因であることが多いと考えます。

  4. 炭水化物やでんぷん質過多の食事
  5. タンパク質不足の食事
  6. 食事の量の不足
  7. この三点は文献で確認した事項であり、ドッグフードの内容や量を細かく調査したわけではありませんし、獣医さんや行動学者の間でも栄養素がらみのことは意見が別れるところでもあるようです。

    食事量の不足も、犬が感じる「不足」と、管理してあげる側の飼い主が見る「不足」(もしくは食事指導をしている獣医さんが見る「不足」)とはズレがあります。
    食いしん坊のこは与えるだけ食べますから。

  8. 粗悪なフード
  9. 粗悪なフードを与えていると、体にきちんと吸収されるものが少なく、余計なものとしてうんちとして出ていく量が多いので、必然とうんちの量と回数が増え、留守番中にうんちを必ずしてしまい、片づけられずに食糞してしまうことも考えられます。

  10. ストレス
  11. うんちにそれほど興味がなくても、運動・遊び・散歩など、犬を満足させてあげることができていないと、普段食べなくても「暇」で放置されたうんちを食べてしまうことも時々あります。

  12. 保護犬を引き取った
  13. 保護犬は、以前から食事不足などで食糞をしていた時期が長くなってしまっていて、保護されたあとも、愛護センターによっては、犬舎内でうんちが放置されている時間が長いことが考えられますから、「習慣化」してしまってることが多いでしょう。この場合直すのも少し難しいかもしれません。

犬の食糞を直すしつけの方法とは

多くの犬は、トイレのしつけが安定し、仔犬期と比べてうんちの回数も少なくなれば、自然と食糞は直っていきます。

トレーナーとして活動してきた中で食糞をするというお悩みは少ない案件です。

しかし、先に述べた通り、トイレトレーニングができていて、うんちが放置されていることがないようにしっかり管理できたので、自然となくなっていったのです。

犬がうんちをしたらすぐに片づける

長時間の留守番を避け、うんちをするときにはできるだけ側にいて、うんちをすぐに片づけられるようにする。

うんちをする時間・タイミングを習慣化する

留守番をさせざるを得ない場合は、朝ご飯の後や、散歩のあとにうんちをしっかりとすませるような習慣がつくように、どんなに朝忙しくても犬との時間を安定してとること。そうすれば留守番をしている間、あまりうんちをすることがなくなり食糞を根本から防ぐ

散歩中やドッグランでの他の犬のうんちにも十分気を付ける

散歩中は残念ながら放置されたほかの犬のうんちはある場合があります。また、野生動物がいるような所へ犬とハイキングなどにでかける場合も犬以外のうんちがあるかもしれません。多くの場合はリードがついてるでしょうから、食糞の危険がありそうな茂みや道沿いで、ずっと下を向かせて匂いをかがせ続けることがないようにしましょう。
ドッグランでも、囲いがあるからと言って油断せず、自分の犬や他の犬がうんちしているようであればすぐに片づけるなり、他の犬のうんちから遠ざけるなり、すぐに対処できるようにしましょう。

食糞は異常な行動と決めつけるものではありませんから、こういった管理無しに「食糞しないで」というのは、犬に負担が多すぎます。
今説明したことは、食糞をさせたくないのであれば最低限のこととして覚えておきましょう。

うんちを食べると嫌な思いをすると学習させる

わざとうんちを片付けずに唐辛子などをふりかけ、犬自身に「うんちを食べると嫌な思いをする」と学習させる。

どうしてもの時は口輪を付けて物理的に食糞しない様にするケースもある

水が飲めてパウンティング(口を軽く変えてハアハアする行動)ができる、その犬に適切な大きさの口輪をつけ、物理的に食べさせないようにする

この二点は執拗に食糞をやめない犬に適している対策法である。口輪に対する耐性ができてからでないといけないので、留守番中、犬を見てあげられない状態でいきなり口を長時間つけないでください。

愛犬が食糞をしているのを見つけた時の飼い主の正しい対処法

うんちの匂いをしつこく嗅いでいる時点で、「ダメ」「NO」などと強めに短く声を出し、やめさせましょう。

リードや棒を、犬の顔の近くでブンブン振って怖がらせても良いです。

食べ始める前の予兆の時点で止めることが非常に重要です。

もちろん食べている途中だとしても完食する前であれば一秒でも早く注意しましょう。

食糞のしつけで飼い主がやりがちな、やってはいけない対処・注意点

長めに声をかけ続けたり、甲高い声をあげたりすると「注目してくれた」と勘違いしやすく、逆に食糞を助長する可能性もあるので気を付けましょう。

明らかに掃除したトイレトレーに、うんちのカスや汚れがついているのに、固まりが無い場合、食べてしまってることが多いです。

その場合は叱っても全く意味がありませんから、決して叱ってはいけません。

犬の食糞改善に効果あるの?気になる質問

犬が食糞をしたらキャベツをあげると改善するってホント?

キャベツは胃腸の調子を整える効果が高く、食糞を助長する「強い匂いのするうんち」から「匂いのないうんち」へ変化させてくれるらしいのですが、私が目にした文献にはありませんでした。

犬が食糞をしたらパイナップルをあげると改善するってホント?

これも私が目にした文献にはありませんでした。しかし、欧米のドッグトレーニングのテレビ番組で採用しているのを見たことがあります。うんちの味が苦くなり食べたくなくなるようです。

犬が嫌がる味がするスプレーでも直らないのですが良い方法はありますか?

ペット用として売っているものは犬に害があってはいけませんから安心して利用できますが、効果が薄い場合もあります。

キャベツもパイナップルもスプレーも、自分の犬には聞いたけど違うは効かないという話が出てくるのは至極当然のことでしょう。

そのような「犬が食べたくなくなる対処」よりも「食べないように管理する」方が、手間ではありますが、やはり優先して実施すべきことです。

食糞は犬の体に悪いの?

うんちの状態が悪ければ体に悪影響があることも考えられます。

例えば、寄生虫などがいる場合、うんちから出てきます、それをまた体に入れるわけですから、いつまでも苦虫できずにサイクルが続いてしまいます。

それから、細菌もたくさん含まれていますので、決して良いものではありません。

でもそれで大きく体調をくずすことは考えにくいです。

犬の食糞を直すしつけ方法|愛犬がうんちを食べるのはなぜ?体に悪いの?まとめ

食糞行動は、例えば犬を初めて飼った飼い主さんであれば特に、目にした時ショックを感じる行動ではあるでしょう。

でも動物としてはよく見られる行動であることを理解してあげ、犬まかせにやめてもらうのではなく、防ぐためにしっかり管理していきましょう。

うたパパ
犬の食糞の原因や理由は、いろいろな説がある様ですね。
体罰を与えるしつけは推奨できず、やはり大切なのは、飼い主がすぐにうんちを片付けてあげる事が一番なのですね。

なるべく留守をさけ、どうしても留守にするときも、家を出るまでにある程度余裕を持って愛犬にご飯を食べさせ、
うんちの処理をしてから出かける様な努力を飼い主側で考える必要があると感じました。

当メディアでも犬の食糞の悩みを抱える飼い主さまからの相談は多くあります。

わが家のうたも、今でも時々食糞をしてしまう時があります。

まずは、食べれない様にすぐにうんちを片付けてあげられる環境をつくる事を飼い主として考えていきましょう。

犬の食糞を直すしつけ~ドッグトレーナー体験談

実は食糞についての私のトレーニング体験は、この記事で述べた方法で改善してきましたので、ほかのトレーナーさんが実施していたことをお話ししたいと思います。

私は多くの飼い主さんと対面する機会が多いのと同時に、色々なトレーナーさん達とも接してきました。

百戦錬磨のドッグトレーナーの犬も、食糞をする機会があれば、興味をそそられ口にしようとします。

私たち人間には理解しがたい魅力的な匂いを犬たちは感じ取っているのでしょう。

そのトレーナーさんは3か月齢のボーダーコリーを車に乗せ、仕事先へ連れ出していました。

そのころの仔犬たちはうんちの回数も多く、すぐに片づけないとおいしそうに、かつ面白そうに食糞をよくしてしまいます。

せまいケージの中でもまだトイレを覚えていなくて我慢できないので、うんちをしてしまいます。
車に載せている移動中、仕事で目を離している時間がたまたま長くなってしまったときなど、すぐに片づけられない状況がありました。

もともとこのトレーナーさんはDIYが得意で、犬の道具やケージが積みやすいように車の内部の改造もよくしていました。
そして食糞をうまく防ぐために、バリケンの中も工夫していました。

10cmくらい高さのある角材をバリケンの四隅に起き、その上に3,4cm四方の穴が空いている網目状のものを「床」としておきます。

網目の穴は小さな仔犬の足がズボっとはまらないギリギリの穴の大きさです。
ウンチをすると仔犬のウンチなら、その穴からほとんどの場合下に落ちます。

そしてその床とバリケンの底には、10cmくらいの角材を置いたことで十分な高さができており、子犬が頑張って食べようとしても届くことはありません。

こうして少しの間目を離しているときも、食糞の経験を極力避けることができる環境を作り上げました。

でも、これはあくまでも移動中や、やむを得ないときだけ。自分が見張れる状況もちゃんと作り、その工夫したバリケンだけに頼らずにしっかり食べないように自分自身が犬に目をかける時間も怠りません。

このように飼い主の目でしっかり管理する機会と、工夫した道具に頼る時間とをうまく組み合わせていけば、早期に食糞を減らしていく近道かもしれません。

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千葉県船橋市を中心に、ドッグトレーナー・ペットシッターのBandeを立ち上げあ活動するかたわら、フリーのトレーナーとして、同じく船橋にある犬の総合施設(ホテル、学校、保育園)のスタッフとしても所属。 数年前から動物愛護先進国であるドイツの動物保護施設へ足を運び、現地のドッグトレーナーとも交流。長年の夢だったイギリスの牧羊犬競技会を見に行く事を2017年に実現。 「しつけにお困りかたはもちろん、特に困ってはいないけど、もっともっといろんな事を教えたい!という方も、お気軽にトレーニングをお申し付けください。」