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マスティフの概要・歴史
マスティフは、チベタンマスティフを祖先に持つ、とても古い犬種です。歴史上初めて登場するのは紀元前1121年の記録といいます。今から約2000年前にイギリスに渡り、改良されてきました。野生馬やライオンを狩るために使われ、軍用犬としての歴史も持っています。17世紀頃、クマとの闘技、「ベアファイティング」ではイギリス人が熱狂したといわれています。その後、ベアファイティングが廃れると、マスティフの飼育頭数も減少する一方でしたが、ドッグショーが一般化されたことで再興、改良のうえ、今から100年位前に現在の基準になりました。
マスティフの性格
マスティフは、落ち着いた性格でいつでも冷静沈着、飼い主にはとても愛情深く、従順で忠誠心に溢れています。また、飼い主の命令が出るまで何時間も座って待つほどの忍耐力を持っています。不審者や異常事態には敏感に反応して警戒するため、番犬としてとても優れています。知らない人にはあまり愛想よくはありませんが、一緒に暮らす他のペットや子供とは仲良く過ごせます。
マスティフの種類(色やタイプ)
マスティフの毛色は、フォーン、アプリコット・フォーン、シルバー・フォーン、ダーク・フォーン・ブリンドルです。いずれの毛色でも、マズル、耳、鼻、目の周り、両目の間部分はブラックです。
マスティフの値段・価格相場
マスティフの販売価格は、30~40万円です。血統や月齢によって価格は変わります。
マスティフのしつけのしやすさ
マスティフは、飼い主に対する忠誠心が強い犬種なので、基本的にはしつけはしやすいといわれています。しかし、身体が大きく、コントロールができないと制御するのは大変です。子犬の頃から主従関係をはっきりとさせ、社会化とトレーニングで確実にコントロールできるようにしておかなくてはならない犬種です。
マスティフの寿命
マスティフの平均寿命は8~10歳くらいといわれています。大型犬の中では平均的な長さの寿命です。
マスティフの飼いやすさ
マスティフは飼い主に従順で忍耐強く、冷静沈着であまり激しく動き回るような犬ではないものの、身体が大きく、運動量はかなり必要になってきます。住環境にもスペースが必要で、医療費や食費なども小型犬よりもかなり高額になります。大型犬の飼育に慣れた、余裕のある人に向いている犬種かもしれません。
マスティフのブラッシングや抜け毛などの処理
マスティフには特別なトリミングは必要ありません。換毛期には念入りに、普段は週に数回ブラッシングをしてあげるくらいで良いでしょう。シワ部分には汚れがたまりやすいので、硬く絞ったタオルなどで毎日綺麗に拭き、清潔に保ちましょう。
マスティフの散歩
マスティフは活発に動き回る犬種ではありませんが、大型犬なので必要な運動量は多めです。1時間以上の散歩を毎日2回はしてあげましょう。
マスティフの室内で飼うにあたって気になること
マスティフは暑さに弱いため、空調管理をしっかりできる環境で過ごすようにさせます。おとなしいとはいえ、動き回れるように広いスペースを用意してあげましょう。関節を傷めやすいので、床には滑り止めを施しておくと安心です。よだれが多いので、こまめに床の掃除をする覚悟が必要かもしれません。
マスティフの子犬の時の大きさや体重
マスティフの子犬は、生後6か月になる頃には30kgを越えるまで成長します。子犬の頃は特に、体重に個体差が大きく出る犬種です。
マスティフの成犬の時の大きさや体重
マスティフの成犬の大きさは、体高70~76cm、体重79~86kgです。オスでは100kgを越えるのも珍しくないようです。
マスティフの吠え声の大きさなど
マスティフは性格的に穏やかで、周りの物事に動揺せず、他の犬に吠えたてられても相手にしないような犬ですので、無駄吠えは少ない犬種といえます。その特性を十分に生かしてやれるよう、子犬の頃から正しいしつけと社会化を行いましょう。
マスティフの餌について
マスティフは胃捻転を起こしやすい犬種です。フードは一気食いさせないようにして、食後すぐの運動は避けましょう。関節に問題を起こしやすいともいわれていますので、関節に有効な成分に考慮したフードを選んであげるのもよいでしょう。
マスティフのかかりやすい病気
マスティフのかかりやすい病気は、胃捻転や股関節形成不全の他に、先天性の心疾患や眼瞼外反症などの眼疾患があります。異常がみられたらすぐに動物病院を受診するのはもちろん、異常にすぐ気付けるよう、普段から愛犬の様子をよく観察するようにしておきたいですね。
マスティフってどんな犬?まとめ
マスティフは闘犬や軍用犬としての歴史を持ちながら、飼ってみると意外と飼いやすい犬種、とも言われています。ジェントルジャイアントとも言われ、穏やかで一途な性格は飼いやすいと評される理由の一つでしょう。でも、100kg近くまでなる巨大な大型犬ですので、初心者にも飼育しやすいとは言い難いですね。大型犬ファンにとっても、いつかは飼ってみたい、憧れの犬種なのかもしれません。
マスティフは、世界で最も大きな犬種のひとつです。
長い歴史の中でマスティフは多くの犬種が開発されました。
ブラジリアン・マスティフ、スパニッシュ・マスティフ、ナポリタン・マスティフ、ブル・マスティフ、チベタン・マスティフ、ピレニアン・マスティフなどたくさんのマスティフ犬種がいます。
一般にマスティフと言われるのはイングリッシュ・マスティフの事になります。
マスティフは、一般的には日本で飼われる事は少ないと思われますが、大型でパワフルな犬種としてとて有名な犬種ですので、名前だけは聞いた事があるかもしれませんね。
今回は、そんな長い歴史を持つマスティフについて詳しくみていきましょう。